2022年1月12日水曜日

全国学力テスト・平均ゾーンシステム・ウェブアプリ公開

 平均ゾーンシステムをウェブアプリ化しました!

宮城教育大学の板垣翔大先生との共同開発アプリです。同大学の菅原敏先生もお力添えくださいました。

全国学力・学習状況調査の各学校や各自治体の学力データを、今まで以上に有効活用できます。H30、H31、R3の国語と算数数学の結果を、便宜的に経年比較できます。

規約に同意すれば、無料で利用できます。

ウェブアプリ画面を開けば、ネットを遮断しても、データ入力とグラフ化ができます。ユーザーの端末PCで動くウェブアプリですので、入力データの流出はありません。

利用方法については、DS-DEFAホームページをご覧ください。



DS-EFA 子ども教育データサイエンス・ホームページ公開

科研Bで取り組んでいる「DS-EFA 子ども教育データサイエンス」プロジェクトのホームページを公開しました。ぜひご覧ください!


 

学力/非認知能力・「伸び」の可視化フォーラム 開催!

 2022(令和)年2月23日(水・祝)13時〜17時

Zoomオンライン開催

先着200名(※参加無料)

参加申込は、こちらのフォーラム・チラシ(PDF)から。

第1部講師、大根田頼尚氏(文部科学省)は、さいたま型IRT学力調査の開発と実施にたずさわった学力/非認知能力可視化の最前線を走る実務家。現在「教育DX推進室」にて室長補佐を務める。

第2部講師は、教育効果の可視化で世界的に注目されている、ジョン・ハッティ氏(メルボルン大学名誉教授)。通訳付き。世界中から講演依頼が殺到する中、日本初講演!

乞うご期待!!!



2022年1月1日土曜日

全国を母集団とする推定学力の分布について、年度間でさほどの違いはない

 データ:

全国学力・学習状況調査、H24〜H31、匿名データ、各年度約10万名

(H24は、小学生約2.5万名、中学生約4万名)

(H29、中学のデータに不具合があったため、分析から除外)

母集団の学力分布の推定方法:

Easy Estimation(東北大学大学院・熊谷龍一先生開発)の推定方法:Population

可視化ツール:R

推定母集団の度数分布グラフ:

黒=H24, 赤=H25, 緑=H26, 青=H27, シアン=H28, マゼンタ=H29, 黄=H30, 灰=H31





灰色のグラフH31が若干突き出している。AB問題が統一され、問題数が少なくなったことで、学力の識別力が弱くなったためと考えられる。

推定母集団の累積グラフ:




累積グラフでは年度間の違いは感知できない。

--> 全国の小6、中3の国語・算数数学の学力分布に、年度間で差があるというエビデンスは得られなかった。

--> 「全国の小6、中3の国語・算数数学の学力分布には、年度間で差がない」という仮定が、一定の妥当性を持つ(とっぴな仮定ではない)。

--> この仮定を置くなら、推定母集団との偏差で、サンプルの年度比較ができる。