2022年8月28日日曜日

日本教育学会第81回大会(広島大学)にて一般研究発表

 2022(令和4)年8月24日(水)

言語活動と探究学習の教育効果の検討

―全国学力・学習状況調査の分析を中心に―

を発表しました。司会者参加者から貴重な質問コメントをいただきました。

要旨はこちら

読み原稿はこちら


ICPIC_Tokyo2022にて発表

 2022(令和4)年8月9日(火)

Towards Data Science of Philosophy for/with Children:

How to Measure the Effect Size of Dialogue and Inquiry-based Learning

子どもの哲学国際学会(ICPIC)にて発表。

豊田光世先生、田中伸先生との共同発表でした。

p4cの仲間たちと再開でき、新しい仲間が出来ました。

2022年7月29日金曜日

令和4年度全国学力・学習状況調査の平均値差検定

 令和4年度全国学力・学習状況調査の結果が公表されました(2022.07.28)。

#1 全国とトップ都道府県、全国とボトム都道府県の平均値差を検定しました。

小6国語算数、中3国語数学で、d≧0.5の有意差はありませんでした。

各都道府県の平均は「どんぐりの背比べ」です。

検定結果の詳細はこちらから。

#2 全国ートップ都道府県ーボトム都道府県のKS検定もしました。

P値5%水準での有意差はありませんでした。(小6国語算数、中3国語数学)

やはり「どんぐりの背比べ」です。

Rスクリプトと結果の詳細はこちらから。

2022年7月10日日曜日

燕の巣立ち

 今朝、燕の巣が空っぽ。昨日までは雛が2羽いたのに、どうしたのでしょう?!

しばらく見つめていると、親鳥2羽が私の頭上を横切りました。

すぐに舞い戻って旋回。続いて雛鳥2羽が頭上を横切り、また旋回します。

親鳥:「お世話になりました。雛たちが今朝巣立ちました。紹介します。」

雛鳥:「ありがとうございました!飛べるまで成長しました!」

そう間違いなく伝えて、飛び立ってゆきました。

親鳥2羽は、巣作り頃に拙宅のリビングに交互に入ってきては、ホバリングし、

「これから軒下をお借りします。」

と挨拶し、旅立ちの日にもこうして挨拶してくれたのです。

心が通い合う燕たちでした。

私もカラスの危険から雛たちを守ることができ、責任を果たせました。



2022年6月24日金曜日

Rパッケージ 追加開発

Rパッケージ「ESizeCoHedg.dnsty02」を追加開発しました。

ESizeCoHedg.dnstyの密度分布曲線に、2群の平均値のラインを追加しました。

remotes::install_github("p4clover/ESizeCoHedg.dnsty02")

でインストールします。



2022年6月21日火曜日

DS-EFA 新規開発(2件)Rパッケージ「効果量測定システム」

R利用者のためにRパッケージを2件、新規開発しました!

2群の平均値差の効果量を測定するシステム①「ESizeCoHedg」と②「ESizeCoHedg.dnsty」です。

CohenのdとHedgesのgを出力します。

①は2群の正規分布グラフを2群の平均値と標準偏差から描画します。

②は2群の密度曲線グラフを元データから描画します。

GitHubを利用したパッケージです。

利用方法:

[1] ヘッダー付きの3列のデータセット(csvファイル)を用意します。

サンプルをご覧ください。

1列目は児童生徒のID番号、2列目は1回目スコア、3列目は2回目スコアです。

対応有りでも無しでも利用できます。対応無しの場合は、第2群のID番号を省略します。

csvファイルが「BOM無し」になっていることに注意。

データセットに欠測値(NA)があっても、自動で削除します。

RかR Studioのコンソールに、①なら

remotes::install_github("p4clover/ESizeCoHedg")

②なら

remotes::install_github("p4clover/ESizeCoHedg.dnsty")

と入力。インストールの説明画面が自動で出ますが無視。

次にlibraryで読み込み。①なら

library(ESizeCoHedg)

②なら

library(ESizeCoHedg.dnsty)

のスクリプトで読み込み、以下のスクリプトを入力する。①なら

ESizeCoHedg()

②なら

ESizeCoHedg.dnsty()

すると、データセットを選択する画面が出てくるので、データセットのある場所(ユーザーのPCやUSB)から、データセットを選択すれば、自動で実行され出力されます。

Enjoy!

2022年6月3日金曜日

DS-EFA 新規開発「平均値差検定システム」


 新しいシステム「平均値差検定システム」を開発しウェブアプリにしました!

開発者は、菅原敏教授と田端です。

平均値差の複数の検定を一度に実施するシステムです。

統計初歩の学習用アプリとしても重宝します。

ぜひご活用ください!


新著刊行

 新編著『IRT分析ソフトEasyEstimationによる 全国学力・学習状況調査の検証と経年比較』(パイデイア出版)が本日発売となりました!

Amazonのネット販売のみです。

少しマニアックですがぜひ手に取っていただきたい1冊です!

2022年6月1日水曜日

いろいろなことがあった令和4(2022)年6月1日(水)

 本日はいくつかの嬉しいこと挑戦的なことがありました。

記念的メモとして記します。

早朝、燕の巣をカラスから守るディフェンスを作りました。つばめが今季2回目の産卵に入ってくれたようです。

非認知能力の新合成変数「子どもの徳尺度」について心理学的構成概念の説明草稿を書き上げました。これについては今年8月の日本教育学会大会で発表予定です。

非認知能力の重要論文をDS-EFAチームで翻訳する計画を提案し共感を得ました。これから実務に入ります。

新著『IRT分析ソフトEasyEstimationによる全国学力・学習状況調査の検証と経年比較』パイデイア出版がAmazonで出版準備に入りました。6/3出版予定となりました。少々マニアックですが、ご笑覧いただけるなら幸いです。

2022年1月12日水曜日

全国学力テスト・平均ゾーンシステム・ウェブアプリ公開

 平均ゾーンシステムをウェブアプリ化しました!

宮城教育大学の板垣翔大先生との共同開発アプリです。同大学の菅原敏先生もお力添えくださいました。

全国学力・学習状況調査の各学校や各自治体の学力データを、今まで以上に有効活用できます。H30、H31、R3の国語と算数数学の結果を、便宜的に経年比較できます。

規約に同意すれば、無料で利用できます。

ウェブアプリ画面を開けば、ネットを遮断しても、データ入力とグラフ化ができます。ユーザーの端末PCで動くウェブアプリですので、入力データの流出はありません。

利用方法については、DS-DEFAホームページをご覧ください。



DS-EFA 子ども教育データサイエンス・ホームページ公開

科研Bで取り組んでいる「DS-EFA 子ども教育データサイエンス」プロジェクトのホームページを公開しました。ぜひご覧ください!


 

学力/非認知能力・「伸び」の可視化フォーラム 開催!

 2022(令和)年2月23日(水・祝)13時〜17時

Zoomオンライン開催

先着200名(※参加無料)

参加申込は、こちらのフォーラム・チラシ(PDF)から。

第1部講師、大根田頼尚氏(文部科学省)は、さいたま型IRT学力調査の開発と実施にたずさわった学力/非認知能力可視化の最前線を走る実務家。現在「教育DX推進室」にて室長補佐を務める。

第2部講師は、教育効果の可視化で世界的に注目されている、ジョン・ハッティ氏(メルボルン大学名誉教授)。通訳付き。世界中から講演依頼が殺到する中、日本初講演!

乞うご期待!!!



2022年1月1日土曜日

全国を母集団とする推定学力の分布について、年度間でさほどの違いはない

 データ:

全国学力・学習状況調査、H24〜H31、匿名データ、各年度約10万名

(H24は、小学生約2.5万名、中学生約4万名)

(H29、中学のデータに不具合があったため、分析から除外)

母集団の学力分布の推定方法:

Easy Estimation(東北大学大学院・熊谷龍一先生開発)の推定方法:Population

可視化ツール:R

推定母集団の度数分布グラフ:

黒=H24, 赤=H25, 緑=H26, 青=H27, シアン=H28, マゼンタ=H29, 黄=H30, 灰=H31





灰色のグラフH31が若干突き出している。AB問題が統一され、問題数が少なくなったことで、学力の識別力が弱くなったためと考えられる。

推定母集団の累積グラフ:




累積グラフでは年度間の違いは感知できない。

--> 全国の小6、中3の国語・算数数学の学力分布に、年度間で差があるというエビデンスは得られなかった。

--> 「全国の小6、中3の国語・算数数学の学力分布には、年度間で差がない」という仮定が、一定の妥当性を持つ(とっぴな仮定ではない)。

--> この仮定を置くなら、推定母集団との偏差で、サンプルの年度比較ができる。